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ホンダ、新型ヴェゼルを発表

カテゴリ:新車 , 東海地区の情報 / 2013年12月19日

 
 

ホンダは2013年12月19日、フィットベースの新型クロスオーバーSUV「ヴェゼル(Vezel)」を発表した。発売は12月20日から。中部地区での発表会が行われたウェスティンナゴヤキャッスル(名古屋市西区)からリポート。

現代のスペシャリティモデルを目指す


ヴェゼルの開発を担当した本田技研の森下尚久氏(左)と国内販売部部長の加藤成昭氏

新型ヴェゼルは、先の東京モーターショーで参考出品車として公開されたクロスオーバーSUV。プラットフォームやパワートレインは今の3代目フィットがベースだが、ボディサイズは二回りほど大きく、スポーティさや上質感を大きく向上。また、1.5リッター直噴エンジンと組み合わせたハイブリッドシステムの採用や、ホンダ初となるハイブリッド車への4WDの設定など、大きく異なるモデルになっている。

ボディサイズは全長4295mm×全幅1770mm×全高1605mm、ホイールベース2610mm。フィット(3995×1695×1525mm、2530mm)よりかなり大きいが、SUVとしては全高が低く、しかも後方でスラントするルーフなど、スタイリングはクーペ風。ホンダ自身は、今回のヴェゼルを、SUV、クーペ、ミニバンの要素を融合した全く新しいクルマだとしている。

 

また、プレゼンテーションでは、1980年代のアコードインパイア(直列5気筒エンジンを搭載したモデル)やプレリュードが引き合いに出され、当時一世を風靡した“スペシャリティモデル”のような魅力を目指したという説明があった。

それがよく分かるのがインテリア。特に「ハイデッキセンターコンソール」と呼ばれる、運転席と助手席を完全に分ける大型のセンターコンソールはいかにもクーペ風で、スペシャルな雰囲気。また、国内向けホンダ車ではエリシオンのマイチェンモデル以来となる電子制御パーキングブレーキやオートブレーキホールド機能が全車標準となった。

 

逆に後席や荷室では、広さを追求。フィット譲りのセンタータンクレイアウトによって、フィット同様にチップアップ(後席座面が跳ね上げる)&ダイブダウン(背もたれを倒すと、足もとに後席全体が沈み込む)を完備。ハイブリッドでも十分な積載性を確保している。

ボディカラーはハイブリッド専用色でテーマカラーのミスティグリーン・パールなど全8色。片側2灯のLEDヘッドライト(ロービーム)は上位グレードに標準装備される。

ハイブリッドに直噴エンジンを採用

ハイブリッドには、現行フィットの純ガソリン車に採用されている1.5リッター直噴エンジン(132ps、15.9kgm)に、モーターと7速DCTを組み合わせた「スポーツ ハイブリッド i-DCD」を採用。現行フィットハイブリッドの1.5リッターアトキンソンサイクルエンジン(110ps、13.7kgm)に比べて22psパワフルなため、システム出力もフィットハイブリッドの137psから15ps増しの152psに向上している。また、JC08モード燃費はプラグインハイブリッドなどを除くSUVでは国内最高の27.0km/L(ハイブリッドのFF標準車)を達成した。

ホンダで初めてハイブリッドに4WDを設定


写真は東京モーターショーに出展された時のもの(参考出品車)

また、FFに加えて、ホンダのハイブリッド車では初の4WDも用意。4WDシステムはホンダ独自の電子制御式「リアルタイムAWD」となる。なお、フィットハイブリッドにも今月中に4WDが追加設定される予定。

ガソリン車には、フィットと同じ1.5リッター直噴エンジン(131ps、15.8kgm)を採用。こちらにもFFと4WDがあり、ミッションはCVTになる。JC08モード燃費はFF車で20.6km/L。

 

ホンダでは初採用のリアクティブフォースペダル

安全装備に関しては、上位グレードに30km/h以下の低速で自動ブレーキが作動するシティブレーキアクティブシステムを含む「あんしんパッケージ」を標準装備。ただし今のところ、ミリ波レーダーを使ったCMBSやACCの設定はない。

その他、新しい技術としては、燃費によい運転をアクセルペダルの反力で知らせる「リアクティブフォースペダル」をハイブリッド全車に採用。雪道など滑りやすい路面では、アクセルの踏み込みすぎをペダル反力で抑制する。

ガソリン車が187万円~、ハイブリッドが219万円~

車名のヴェゼルとは、カットした宝石の小さな面「Bezel」と「Vehicle」を合わせた造語とのこと。宝石の輝きのように「多面的な魅力と価値を持つクルマ」という意味を込めたという。

生産はフィットと同じで、埼玉製作所の寄居工場。ヴェゼルは北米、欧州、アジアなど全世界で生産・販売される予定のグローバルモデルで、日本から輸出する予定はない。国内の販売目標は月間4000台だが、当面は目標を大きく上回りそうだ。

価格はガソリンのFFが187万~212万円、4WDが208万円。ハイブリッドのFFが219万~250万円、4WDが240万~268万円。

デイズのコメント


10分ほどだが、ハイブリッドに試乗できた。自然なトルク感や滑らかな変速はフィットハイブリッドに近いが、内装の質感は明らかに高く、静粛性も上。後席の乗り心地はやや硬めだった

コンパクトでありながら、スタイリッシュな外観デザイン、今までのホンダとはちょっと違うシンプルなデザインのインパネ、ドア内張り全体を柔らかな布パッドでくるんだ上質な室内など、一見して「これは売れるなあ」と素直に思えるクルマだ。パワートレインもハイブリッドを前面に押し出したことで、ポストプリウスを探す現ハイブリッドユーザーの代替え需要も取り込めそう。ホンダとしてはHR-V(1998~2006年)のことはもう忘れたいようだが、SUVというより新ジャンルの乗り物を提案したという点ではかなり近いのでは。しかし今度は成功するだろう。